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コーチングとは?意味や概念から手法、スキル、資格等まで解説
コーチングと一口に言っても様々なケースが存在します。
スポーツ、ビジネス、勉強、家庭……等々、日常におけるそれぞれの分野において、描く理想像は変わるはずです。
一方で、共通して言えることがあります。それは、コーチングによる可能性です。クライアント(依頼者)の人生を動かす力を大いに秘めています。
各人のパフォーマンスを向上させるためにはまず勇気をもって一歩踏み出す事が必要です。「対話」を通じて、物の捉え方考え方を再構築したり、気づきを得たクライアント(依頼者)は※能動的、※主体的に行動するようになります。そうやって目標を促進させていくコミュニケーションがまさにコーチングの肝なのです。
当ブログでは、コーチングについて、意味や概念をはじめ基本的な知識を伝えていきます。
コーチングに興味を持たれている方、実際にコーチングを取り入れたい、使ってみたいと考えている方、なるべく多くの人たちに向けて有益な記事になれば幸いです。
それでは、どうぞご一読ください。
※能動的… 自らが考えて物事に取り組む。
※主体的… 受け身ではなく自分の意志、判断で行動する事。
目次
- ○ コーチングの意味
- ○ コーチングの期待できる変化
- ・ポテンシャル(潜在能力)を開花させる
- ・リーダーシップの向上
- ・人生を前向きに捉える
- ○ コーチングスキル・手法
- ・傾聴
- ・問いかけ
- ・承認
- ・手法
- ○ コーチング資格について
- ・一般財団法人生涯学習開発財団
- ・日本コーチ連盟
- ・国際コーチ連盟(ICF)
- ○ ティーチングとの違い
- ○ コーチの役割
- ○ コーチングで人生は動き出す!
コーチングの意味
前述の通り、コーチングが求められる領域、やり方は多岐に渡り、解釈も定義も概念も人それぞれといえるでしょう。
コミュニケーションは「受け手」に全ての権利があるとしたらそのなかで、相手の人生のヒントになるものを自身で感じとれるよう促し、目標をもって現状をより良い方向に向けていく役割を持つことは、大きな意味として位置づけていいかもしれません。
歴史をたどれば、マイルズ・ メイス (Myles Mace) 氏が著書『The Growth and Development of Executives』(1959年)において「マネジメントの中心は人間であり、人間中心のマネジメントの中でコーチングは重要なスキルである」と述べたことがはじまりとなり、今日までさまざまな場面で使われています。
最近コーチングがゲームソフト「ポケットモンスター」の技の一種に取り入れられたことで知名度も上がったのではないでしょうか。
当然、その進化も著しく、今や多くの方々が恩恵を賜る時代です。
コーチングの期待できる変化
一般社会で広く認知されるようになったコーチングですが、その変化やメリットに対してここでは、いくつか例を挙げ、具体的にどのような効果が生まれるのか紹介します。
ポテンシャル(潜在能力)を開花させる
コーチングが有効に機能することで、本来、持ち合わせている能力、個性が発揮されるようになります。
たとえば、仕事では部下が考える力を養い、自発性や主体性のもと応用力を身に付けていきます。
更に、自身が責任をもって行動することはもちろん、周囲への目配りもできるようになっていきます。
その結果、一人ひとりがノウハウを持ち寄り、組織全体の活性化につながっていく可能性があります。
リーダーシップの向上
リーダー格の人であっても同様です。
自分自身を見つめ直し自分に気づく作業がきっかけとなり、向上心に火をつけ、自ら課題と向き合い、変化を生み出します。
資質や能力がさらに育ち、リーダーシップとともに安定したパフォーマンスを持続する力がそなわる事でしょう。
人生を前向きに捉える
コーチングは、マインドセットに大きな影響を及ぼします。直接的に得られるメリットといってもいいでしょう。
コロナ禍の中小さなことにイライラしたり、必要以上にコンプレックスを感じ、自己肯定感をさげていませんか。
ちょっとしたことを気にしなくなるだけでも、人生に光は射すものです。
気持ちが軽くなったとき、どこかうつうつとした自分、心がざわついている自分がリセットされれば、自然と笑顔が増え物事に対して前向きになれます。
まさに※パラダイムシフト。
決して大げさな話ではなく、コーチングによって救われてきた人たちは多数いらっしゃいます。
※パラダイムシフト… 物事の大きな枠組みや考え方が変わる事。従来の常識が通用しないような大きな変化の事。
コーチングスキル・手法
コーチングは共創のコミュニケーションです。そのための基本は相手を知ること。またスムーズに話を展開しなければなりません。
そのために必要なスキル(技術)が「傾聴」「問いかけ」「承認」です。
傾聴
文字通り、「傾けて聴く」だけでは、足りません。
傾けなければならないものは、「耳」に加え、「目」や「心」もです。
話し方、声のトーンだけでなく、ちょっとした仕草や表情、姿勢などにも注意を払わなければ、なかなか深層心理を察知することは困難です。
こうした意識はスキル(技術)の習得に欠かせません。
傾聴の特徴である受容と共感を打ち出すことができれば、相手は心を開き、何より自分自身を理解し、自分に気づけるようになります。そうなると、自然に積極性が芽生え、言動に活力がみなぎります。相乗効果はさらに拍車がかかり、建設的なコミュニケーション能力まで手に入れることができるでしょう。
軸にあるのは信頼関係。これを築くためにも傾聴のスキル(技術)が必要です。
誠実な態度と真摯な応対に加え、相手の言いたいことや伝えたいことを全力で理解するように努め、相手軸で寄り添う気持ちが求められます。
問いかけ
コーチングにおける問いかけもまた、意味のあるものでなければなりません。
あくまで目標達成のための意図的な問いかけです。
クライアント(依頼者)に自身の課題を気付いてもらうためには、効果的な問いかけをする必要があります。こちらが先回りして答えを提示しては意味がありません。
また、問題点を責め立てるような問いかけも効果がありません。焦りや不安が生じ、最悪、目標の方向へたどり着こうとする意欲さえ失われてしまう可能性があります。
相手の話をさえぎって問いかけることもあってはならないことです。発言の最中に、割って入られては思考が途切れてしまう恐れがあります。そうなると伝えたい意見はまとまらず、不完全燃焼で終わってしまいます。すっきりしない思いが心を支配することになっては逆効果です。
こうした負の側面はいずれも感情優先型の対話になってしまっていることが原因に挙げられます。
大切なのは論理的な質疑応答と相手のペースに合わせ寄り添う心の広さです。
マナースキルを体得したうえで、物事を円滑に運べるコミュニケーション能力が求められます。
承認
承認欲求が満たされることでモチベーションは向上するものです。
だからと言って相手を褒めるだけで必然的にうまくいくものと考えがちになりますが、そう単純な話ではありません。
承認を行う際には欠かせない要素があります。
一つは相手に納得してもらうことです。
いたずらに持ち上げるだけでは、お世辞に聞こえてしまう人も多いでしょう。
褒めるなら具体性が必要です。「何が評価されたのか」「何に期待されているのか」を明確にしましょう。さらに効果的なのは、人づての承認です。コーチ、トレーナーが直接承認するのはもちろん、「誰々さんも褒めていたよ」と添えることで納得感が深まります。
また聞きによって、よりリアリティが増し自信を持つようになってくれるのです。
もう一つは、次のステップを用意することです。
現状に満足させるだけでは相手を退屈させるかもしれません。
まだまだのびしろがある、改善の余地があることを承認しながら伝え、モチベーションの維持ひいてはさらなる成長へ向かっていけるよう、課題を設けることがコーチングのコツです。
手法
様々な場面で使える物として
「傾聴」であれば、タイミングよくあいづちを打つことや、相手が話しかけやすい雰囲気作りも覚えていく必要があります。
「問いかけ」であれば、相手に自分の言葉で分析できるよう導くために、失敗を第三者の存在と置き、みつめてもらうようにすることが大事です。
俗に「問題の外在化」と呼ばれるこの手法は、非常に有効に作用します。
これを意識することで、言葉の選び方も変わってくるでしょう。
具体的には「なぜだと思う?」ではなく「何だと思う?」といったわずかな違いだけでも言われた側は精神的なゆとりを持つようになります。
ちょっとした工夫でやわらかい言いまわしと変わり、プラスの効果を生みます。
そして、「承認」
効果的な承認を行うためには、相手の変化に敏感でいることが重要です。成果はもちろん、取り組みに対しても、試行錯誤にもがくクライアントは心のどこかで自分の頑張りを認めてもらいたいと思っています。目に見えて努力していること以上に、なかなか評価されづらい部分をフォーカスしてあげると「ちゃんと見てもらえている」ことが分かり、安心感以上に信頼感を抱いてもらえるでしょう。その結果、さらなる飛躍につながっていくことが期待できます。
またここぞという場面を見極め、的を射た言葉で承認できれば納得感も増す事でしょう。
上記テクニックを適切に理解し実行できれば、クライアントの精神的成長をサポートすることに繋がります。
反対に、ひとりよがりなコーチングは悪化の道をたどる一方です。
対象者のマインドを最適化していくためには、的確な問いかけと精度の高い洞察力、有効な評価や提案が必要です。そのスキルを育てていくには日々の意識と訓練が必要不可欠です。
コーチング資格について
コーチングに関するさまざまな資格について、現在は多くの企業や組織が独自の基準を持っています。
それぞれ性質が異なるため、取得する際には内容の理解が必要です。
いくつか主な団体をご紹介します。
一般財団法人生涯学習開発財団
1983年設立。文部科学省所管の一般財団法人生涯学習開発財団では、「認定コーチ」「認定プロフェッショナルコーチ」「認定マスターコーチ」の資格を取得することが可能です。
実践経験も要するため、十分なトレーニングが必須となります。
なお、コーチングだけでなく、生涯学習全般に関する情報提供や推進活動が行われている団体です。
日本コーチ連盟
日本コーチ連盟では、コーチングを実践して活躍するための「コーチ資格」と、コーチングの技能を教育するための「インストラクター資格」を発行しています。
それぞれ難易度別に段階が分かれているため、個人の習熟度に合わせて資格取得を目指すことが可能です。
国際コーチ連盟(ICF)
国際コーチ連盟(ICF)は、世界最大規模のプロコーチ支援団体とあって、資格を持てば世界的なコーチ基準を満たすことになります(コーチ育成プログラム「CTP」の受講が必要です)。
用意されているのは3種類。
「プロフェッショナル認定コーチ」「マスター認定コーチ」「アソシエイト・サーティファイド・コーチ」です。
ティーチングとの違い
コーチングとよく一緒にされがちな言葉に「ティーチング」があります。
問いを二人の間に置き一緒に探索していくコーチングに対し、
ティーチングは技能・スキルを渡すために直接指導を行います。
ティーチングは、短期間で効率よく成長を促すことができるため、一般的な教育スタイルといえますが、コーチングのように自主性や能動性を育みながら解決を図っていくものではないことから、モチベーションの低下や指導者依存につながるリスクもあります。
対話を重ね、自らの力で目標達成やパフォーマンスの向上へ導くことを目的とするコーチングと、教えられた技術や知識の習得を目指すティーチング。
どちらの手法も一長一短といえるので、特徴をしっかり理解したうえで有効的な使い分けが必要ではないでしょうか。
コーチの役割
コーチには、対話を通してクライアントの目標達成に必要な、知識、技術、手法をみつけ備えていく役割があります。
「教える」のではなく「自ら考え気づいていく」育成スタイルはコーチングの基本です。
資格も大事ですが、時代の流れにしっかりチューニングし、常に※アップデートしながら、相手の心を動かすコーチングが求められます。
※アップデート…最新の状態に更新する事。
コーチングで人生は動き出す!
コーチングで「考え方が変わった」「物の捉え方が変わった」という方々は多くいらっしゃいます。その結果、日常がかがやきはじめ、成功体験につながったケースも決して珍しくありません。
描いたキャリアの実現、夫婦関係・親子関係・子育てなど家庭での悩み解消、仕事の充実、就活・婚活、……等々、よろこび配達人コーチングでも、お客様の声を受けて、コーチングには幸せをもたらす力があるということをありありと感じています。
コーチングを受けたい方、新たな課題解決方法を見つけたい方、とにかく実際やってみることでより一層その魅力を知る事になるはずです。
対話の中で一緒に探索しながら、思ってもみない新しい方向性を生み出してみませんか?